犬・猫の健康診断|受診義務や管理方法をブリーダー向けに解説

犬・猫の健康診断|受診義務や管理方法をブリーダー向けに解説

複数頭の親犬・親猫を飼養するブリーダーにとって、「誰が、いつ、健康診断を受診したか」を継続的に把握するのは簡単ではありません。

ブリーダーを含む動物取扱業者には、犬・猫の健康管理について守るべき基準があります。1年以上継続して飼養または保管する犬・猫では、毎年1回以上の健康診断と診断書の保存が必要です。さらに、その健康診断の対象となる個体を繁殖に供する場合は、繁殖の適否に関する診断も含める必要があります。

この記事では、ブリーダーが押さえておきたい犬・猫の健康診断に関する義務、受診頻度、診断書の保存、繁殖時の考え方を整理します。そのうえで、Churupiを使って健康診断の対象となる親犬・親猫を自動で抽出し、日々の健診管理を効率化する方法も紹介します。

犬・猫の健康診断で、まず押さえたい「対象・頻度・保存」

環境省令で定められた飼養管理基準では、1年以上継続して飼養または保管する犬・猫について、毎年1回以上、獣医師による健康診断を受けさせることが定められています。

あわせて、健康診断の結果を記載した診断書を、診断を受けた日から5年間保存する必要があります。健康診断の対象となる個体を繁殖に供する場合は、その健康診断に繁殖の適否に関する診断も含めます。

犬・猫の健康診断の義務について、対象、毎年1回以上の受診、繁殖に供する場合の繁殖適否の診断、診断書の5年間保存の4点を整理した図

つまり、ブリーダーの健康診断管理では、単に「体調が悪そうなら病院へ行く」というだけではなく、対象となる親犬・親猫を把握し、毎年の健診実施状況と診断書を継続して管理することが必要です。

繁殖に供する犬・猫では「繁殖の適否」も確認する

ブリーダーにとって、健康診断は定期的な体調確認だけではありません。健康診断の対象となる個体を繁殖に供する場合は、獣医師に引き続き繁殖に供することができる健康状態かという観点も含めて診断してもらう必要があります。

環境省の解釈・運用指針では、繁殖個体について、健康診断の際に繁殖に係る項目も診断する考え方が示されています。帝王切開の状況や、引き続き繁殖に供することができる状態かどうかなどが例として挙げられています。

健康診断の様式や検査項目が全国一律に固定されているわけではありません。環境省の指針では、獣医師の診察と獣医学的な判断に基づいて必要な検査を行い、年齢や基礎疾患の有無など個体の健康状態に応じて内容を決める考え方が示されています。診断書の様式も指定されていませんが、獣医師による診断書の交付を受ける必要があります。

健康診断の記録を残す際は、受診日だけではなく、診断結果や実施した検査、獣医師からの指摘、診断書まで生体ごとに紐づけておくと、次回の受診や繁殖計画を立てる際にも確認しやすくなります。

診断書は5年間保存する

健康診断を受けた後は、その結果を記載した診断書を診断を受けた日から5年間保存する必要があります。個体が販売・譲渡されたり死亡したりして事業所にいなくなった場合でも、保存期間は変わりません。

紙の診断書だけで管理していると、頭数や年数が増えるほど「どの生体の、何年の診断書なのか」を探し出すことが難しくなります。自治体の立入検査などで確認を求められたときや、過去の健康状態を振り返りたいときに備えて、生体と健診記録、診断書が対応した状態で整理しておくことが大切です。

また、健康診断は毎年繰り返すため、一頭につき複数年分の記録が蓄積していきます。診断書を保存するだけでなく、「いつ受診したか」「今年度は受診済みか」まで一緒に管理できると、次の対応を判断しやすくなります。

ブリーダーの健康診断管理でありがちな課題

ブリーダーは複数頭の親犬・親猫を飼養しているため、それぞれの健康診断履歴を記録し、今後必要な対応を把握しておくことが重要です。頭数が増えるほど管理する情報も増え、次のような課題が起こりやすくなります。

記録が分散し、必要なときにすぐ参照できない

診断書を紙で保管していたり、生体ごとの健診日や診断結果が複数のファイルやExcelに分かれていたりすると、必要な情報を探すだけでも時間がかかります。

保健所などから確認を求められたときや、獣医師へ過去の診断内容を共有するときに備え、誰が、いつ健康診断を受け、どのような診断結果だったのかを、診断書とともにすぐに確認・提示できる状態にしておくことが大切です。

誰が、いつまでに次の健康診断が必要なのか把握が大変

親犬・親猫の頭数が増えるほど、一頭ずつ健診履歴を確認し、次に受診が必要な生体や時期を把握することが難しくなります。

健康診断は毎年繰り返すため、過去の受診履歴に加えて、その年の実施状況も確認する必要があります。「今年まだ健康診断を受けていないのはどの個体か」「次回の受診をいつ予定するか」を継続的に整理する必要があり、頭数が増えるほど管理負担も大きくなります。

ブリーディング予定と健康診断の結果をあわせて確認しづらい

親犬・親猫では、健康診断の実施状況だけでなく、繁殖の適否についての診断結果と、交配や妊娠、出産などのブリーディング予定もあわせて確認する必要があります。

健康診断の履歴や診断結果、診断書とブリーディングに関する情報を生体ごとにまとめて確認できる状態にすることで、予定を踏まえながら必要な対応を判断しやすくなります。

Churupiなら健診記録から対象の親犬・親猫を抽出

Churupi(チュルピ)では、親犬・親猫の健康管理の一つとして健診記録にも対応しています。

健診履歴を残すだけでなく、4月1日から翌年3月31日までを1年度として、当年度の健康診断がまだ記録されていない在舎中の繁殖親犬・親猫を自動で抽出できます。一頭ずつ記録を探して受診状況を確認する手間を減らせます。

健診日や結果に加えて、診断書の画像も健診記録に紐づけて参照用に保存できます。健診履歴は生体ごとにまとめて管理されるため、生体ごとの健診履歴と、当年度の記録に基づく「未受診」「受診済」の区分を確認できます。

Churupi上での健康診断管理の流れ

1. 健診記録を作成する

健康診断を受けたら、対象の親犬・親猫に健診記録を作成します。健診日や健診名、結果、実施した検査など、後から確認するときに必要な情報を生体の健康記録として残します。診断書の画像も健診記録に紐づけて保存できます。

Churupiのダッシュボードから親犬・親猫を選び、健診名や健診日、健診結果、実施項目を入力して健診記録を作成する画面

2. 対象となる親犬・親猫を自動で抽出する

登録済みの健診記録をもとに、当年度の健康診断がまだ記録されていない在舎中の繁殖親犬・親猫を自動で抽出できます。「未受診」と「受診済」の生体を一覧で確認できるため、一頭ずつ健診履歴を探す手間を減らせます。

Churupiの健診管理画面で、今年度の未受診と受診済みの親犬・親猫を一覧表示した画面

健康診断とあわせて継続的に管理したい健康情報については、犬・猫のワクチン接種でも、接種の義務や接種対象の管理方法を解説しています。

その他の機能については、Churupiの機能紹介ページからご確認いただけます。

まとめ:健康診断は「記録」と「次の対応」を管理する

ブリーダーの健康診断管理では、1年以上継続して飼養・保管する犬・猫について、毎年1回以上の獣医師による健康診断を受けさせ、その診断書を診断日から5年間保存する必要があります。その健康診断の対象となる個体を繁殖に供する場合は、繁殖の適否に関する診断も含めます。

特にブリーダーでは、複数の親犬・親猫を飼養しながら、交配や妊娠、出産などの予定もあわせて管理する必要があります。健診履歴が紙の診断書や複数のファイルに分散していると、必要な情報を確認するだけでも負担が大きくなります。

大切なのは、すべての受診時期を覚えておくことではありません。「誰が、いつ健康診断を受け、どのような診断結果だったのか」を記録し、次に確認すべき生体をすぐに把握できる状態をつくることです。

Churupiでは、健診記録から、当年度に確認が必要な親犬・親猫の抽出までをまとめて管理できます。診断結果に加えて診断書の画像も生体ごとの健診記録に紐づけられるため、日々の健康診断管理に必要な情報を一つの仕組みで整理できます。

参考資料

Churupi
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